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建築・土木

老朽構造物の強度予測は進化する! ~鋼の腐食過程を考慮したシミュレーション法の提案~


畑 健斗
明石工業高等専門学校建築・都市システム工学専攻専攻科1年生
発表日時
10月26日(水)
15:30-16:00
連携活動のベースとなる既存技術や従前からの活動概要

代表発表者らは、鋼材の腐食などにより、断面の部分損失が進行する鋼構造物について、部材の損失プロセスにおける挙動が予測できるFEM解析法を提案し、その妥当性について数値計算例を通して検証した。また、同法を用いて、鋼桁橋の主桁端部の腐食による断面欠損進行過程における変形などの挙動を明らかにした。

参加企業等と⾏いたい具体的な連携活動

本提案のこれまでの適用対象は鋼橋であったが、今後は、屋外プラント等の鋼製設備等に対しても、本提案の適用範囲を広げたい。また、現在、部材損失プロセスを加味した部材損失後の強度解析法についても検討しており、例えば、腐食減肉したプラント設備の更新の要否を検討されている企業様等との連携を希望します。

連携活動の特徴
  • この種の手法は多く提案されていますが、部材損失プロセスが考慮できるのは本提案法のみです。
  • 本提案法では、汎用FEM解析プログラムMarc/Mentatを使用しており、種々の部材に対して適用が可能です。
  • 本提案法は、部材に荷重が作用している状況下で部材損失が進行するプロセスの挙動解析も可能です。
参加企業等がメリットだと思う、連携活動により期待される成果
  • 鋼部材の断面欠損過程の変形が予測できるため、将来的な保守計画の検討に必要なデータが得られます。
  • 従来法に比べて、断面減少や欠損を持つ部材の残存強度が精度よく予測できる可能性があります。
  • 残存強度を活かした施設の更新を含むメンテナンスの合理化につながることが期待されます。